「エロイカより愛をこめて」で世界を駆けめぐっています。

2014年2月10日 admin 冒険

エロイカより愛をこめて

小学生時代に通ったピアノ教室の待合室にその本はありました。
ピアノそっちのけで読みふけった、青池保子先生の大作「エロイカより愛をこめて」。

舞台は冷戦時代のヨーロッパ。主人公はNATO情報部の将校クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐。もう一人の主役はイギリスの貴族エロイカ伯爵。

伯爵は稀代の美術品泥棒で、彼の狙う名品のあるところ、常に国際スパイたちの活躍の場が存在します。色濃い登場人物たちと少女マンガらしからぬハードなストーリーが絡み合う、というスパイアクション漫画です。

そして伯爵はゲイで、エーベルバッハ少佐に恋焦がれている、といった設定です。

小学生の私は、ほぼリアルタイムの国際情勢を背景に、少佐と、長年のライバルKGBの「仔熊のミーシャ」とのしのぎを削るような駆け引きに引き込まれました。

私の知らない広い世界で繰り広げられている、銃を交えない(まれに出てきますが)、大人の男の戦いが本当にかっこよく、私はNATOやKGBの一員となり、彼らとともに任務を遂行していました、妄想の中で。

ソビエトがなくなり、KGB解体のニュースを聞いたときは、すでに大人でしたが、北の空に向かってアディオス、ミーシャ!と別れを告げたものです。
プーチン大統領がKGB出身と聞いたときは「だよね!確かにそんな匂いがするよね!!」とひとりご満悦でした。

そしてハードなストーリーに華を添える、伯爵の追い求める美術品の数々。私は伯爵を通して、ヨーロッパの絵画を知ることができました。

当時の小学生の知っている画家といえば、せいぜいゴッホやダリ、ダヴィンチといったところでしょうか。フェルメール、ロシアのイコン、ビザンチン様式のモザイク絵画などの見所が伯爵によって語られ、心はルーブルやバチカン、ウフィツイを駆けめぐっていました。

現在も続いている「エロ愛」。各界の有名な方がファンを公言されているのも納得の作品です。

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